9月9日(土)

 夜中に吸入した喘息薬の副作用で、一晩中手の震えと動悸が続いて眠れなかった。7時には起きるつもりが、結局8時半までベッドでうとうとしてしまった。震える手で洗濯機のスイッチを入れデニーズへ。和食モーニングセットを食べながら小野寺拓也、田野大介著『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』を読む。社会主義共産主義の違いもあやふやな私にはハードルの高い本で、読み進めるのに時間がかかる。途中から分からないところは文字を追うだけにして、分かるところの意味を拾いながら全体を把握するスタイルに変更した。

 「社会・経済的に恵まれない労働者層に手を差し伸べ、彼らを称揚して誇りや自尊心に訴えるとともに、ある程度の実質的な利益を提供し、将来の豊かな生活を期待させることで、体制への順応を促進しようとしたのである」という一文が印象に残った。

 ネットでよく見る「ナチスは良いこともした」という言葉に引っ掛かりを感じているし、絶対悪でナチスを片付けてしまうのにも疑問を感じている。まともに読めていないので合っているのか分からないけれど、私が読んだ限りナチスは、歪んだ信念の極北というのが一番近い(あくまで現代の価値観で当てはめた場合)。昨日のジャニーズの会見で、社名を変えないジャニーズ側に「ナチス株式会社ですか?」と詰め寄った記者がいたらしい。ジャニーズは名前を変えた方が良いと思うけど、変えないことを「ナチス株式会社」と揶揄するのは違う気がする。
 本を置きドリンクバーで珈琲のおかわりを注いで、今日の予定をスマホのメモ帳に書き出す。買い物、ジム、脱毛、カウンセラー同期会、文フリ準備など。予定は書き出しておかないと漏れなく漏れてしまうし、何にせよ行動する前に予定を決めておくと便利だ(何を言っているのだろう)。

 デニーズを出てスーパーへ。昼食の三角シベリアとエナジー系のゼリーを買う。三角シベリアはここ最近の昼食の定番で、腹持ちが良いし安い。賞味期限が近い30%引きのものがあったので迷わず買った。帰宅途中に降り始めた細かい粒の雨が、腕や顔に当たって気持ちよかった。家に戻り洗濯物を浴室乾燥に入れてからキックボクシングジムへ。雨に濡れたせいか、さほど暑さを感じなかったので久しぶりにサウナスーツを着て練習をしたら、インナーが絞れてしまうほど汗をかいた。練習終わりに体重を計ったら1.5キロも落ちていた。水分が排出されただけなので健康には良くない。ただ、再来月の試合までに規定の体重まで落ちなかったら、水抜きで1.5キロくらいは調整できることが分かったので安心した。

 家に戻り、身体を軽く拭いてから、シャワーを浴びる前に脱毛クリームでムダ毛の処理をした。VIOライン。誰に見られる訳でもないけれど、そこ(特にIOの部分)に毛があるのが何となく嫌で3ヶ月前から使っている。Vの部分は手をつけなかった。クリーム放置している間、工夫してお尻を浮かせながら買っておいた昼食を食べた。

 浴室でクリームをこそぐと、蟻の死骸のような毛の塊がポトポトと身体から落ちた。除毛したところを触ると、ゴムまりのようにキュキュっとした肌触り。毛と一緒に皮膚も薄く剥がれたのかつるつるにはならない。ついでに黒ずんでいる肘と膝もスクラブで洗った。肘膝の黒ずみには数年ほど悩まされていて、ピーリング剤や保湿をやってきたが思うような効果がなく、先週初めて高めのスクラブに手を出した。ザラザラした感触はなくなったがまだ黒ずみは消えていない。

 スクラブはマイクロプラスチック流出の原因になることを思い出し原材料を見たら「グルコマンナン」と書いてあってなんだか大丈夫な気がした。次買うときはちゃんと調べよう。

 シャワーから上がり、正座で洗濯物を畳もうとしたら、両足の土踏まずが攣った。仕方ないので足を投げたまま洗濯物を畳んでいると今度は手が攣った。手足の攣りを誤魔化しつつ何とか洗濯物を畳み、着替えて家を出ると更に腰が攣った。これはおかしいとスマホで調べると、脱水状態でミネラルや電解質が失われたときは身体が攣りやすくなる事が分かった。水抜きで調整するのはやめた方が良い。駅でルイボスティーイオンウォーターを買って飲んだら落ち着いた。
 
 5ヶ月ぶりのカウンセラー同期会で代々木へ。去年のカウンセラーの勉強が思いのほか大変だったので、みんなこりごりしているのかと思ったら、その後も新たな目標に向けて、社労士や認定心理士行政書士の資格取得に向け勉強を続けていて驚いた。私も12月からキャリアコンサルタントの養成講習を入れているが、キャリアコンサルタントは、勉強したばかりのカウンセラー資格と学習領域が似ているのと、国家資格なので訓練給付金で受講料の半分が戻ってくるのが受ける理由で、言えるほどの動機や目標はない。取った後のことも特に考えていない。先月キャリアコンサルタントに合格したTさんから「羽織さんは繊細だから、キャリコンよりカウンセラーをもっと勉強する方が向いている」と諭された。あまりに淀みなく諭されたので少し悩んでしまった。もう講習費を振り込んでしまったら変えられないけど。 

 帰りにセブンでつまずく本屋ホォルさんと、かみのけモツレクさんネットプリントを印刷した。今日一日の出来事は日記に残そうかなとぼんやり思っていたけど、寝る前にモツレクさんのネットプリントを読んだら触発されてしまい、そのままこの日記を書き始めた。
 今の私はとにかく圧倒的に書く体力がない。文章を書くのは筋トレと同じと聞いたことがある。書けば書くほど力がつくらしい。これから文フリまでになるべく日記や思いついたことを文章化してマッチョになってみようと思う。そこから何かしらの構想が生まれるかも知れないし、それをそのまま文フリの材料にしても良い。果たして2ヶ月で筋肉はつくだろうか。パワー。